国立屋内総合競技場 主体育館(現 国立代々木競技場 第一体育館)

国立屋内総合競技場 主体育館(現 国立代々木競技場 第一体育館)

竣 工:1964(昭和39)年 発注者:建設省 設計者:丹下健三+都市・建築設計研究所、坪井善勝研究室、井上宇市研究室 施工者:清水建設 所在地:東京都渋谷区 備 考:国指定重要文化財【2021(令和3)年8月2日指定】

1964(昭和39)年の東京オリンピックは、戦後の混乱から立ち直り、高度成長の道を歩みつつあった日本を象徴する祭典であった。国立屋内総合競技場 主体育館(現 国立代々木競技場 第一体育館)は本祭典のシンボルであり、国の内外から注目を集めた。 世界に誇る建造物としての芸術性はもちろん、1万5千人の観客を収容すること、その観客たちと競技者が一体になれる開放的な空間が求められた。独創的なデザインと史上空前の吊り屋根構造は、設計と施工の融合、語り継がれるドラマチックな施工プロセスによってはじめて実現した。ものづくりの本質は人にあり、時代の最先端の建設技術への挑戦は、今でも色褪せることなく輝き続ける。